『品種と土地の個性を価値に』
このコンセプトのもと、持続可能な畜産を目指し、阿武町ならではの資源を活用した育て方で、無角和種を育てていくことを進めています。
その視点の重要性については、こちらから。
荻澤さんインタビュー
梨の皮、おから、ビール粕、米糠、柑橘の搾りかすなどなど。
色々と調べてきた、阿武町や萩市の近隣で生み出されている資源たち。
前回の記事はこちらから。
地域の資源 〜柑橘の搾りかす編〜
今回は、町内の資源についてです。
獺祭や雁木など、有名な日本酒が多い山口県。
実は阿武町でも、酒造りをしている方がいらっしゃいます。
阿武町で日本酒を作っているのは『阿武の鶴酒造』さん
(阿武の鶴酒造さんについてはこちらから)
奈古地区にある1897年創業の酒蔵ですが、30年以上休造していたところを、なんと6代目の三好隆太郎さんが復活させて酒造りをしています。
造るお酒は町内外で愛されており、自身の名前を冠したブランド『三好』が特に人気で、なかなか手に入らないほど。個人的にも大好きなお酒です。
写真のお酒は『三好 Green』
香りは爽やかで、味わいは程よい米の甘みを感じ、魚にはもちろん、実は赤身肉にも合う美味しい日本酒です。塩だけで味付けした無角のステーキにも、よく合うんです。
そんな阿武の鶴酒造さんではもちろん、酒粕ができます。
酒粕は、牛の飼料としても利用されることが多いのですが、近くにお酒を造っているところがないと確保できない貴重な資源です。
日本酒の爽やかな香りが残る、酒粕。三好さんの造るお酒の特徴がそのまま残っているようで、ずっと嗅いでいたくなるほどの香りを放っています。
町内で美味しいお酒を造っているところから生みだされる、人間も食べられるほど安全な酒粕も、一つの地域内資源として無角和牛に食べてもらいたい。
そんな想いでお願いをしたところ、快く話を聞いていただき、ご協力いただいています。
さまざまな方に支えられ、色々と出揃ってきた資源たち。
特色のある地域内の資源を活用した、阿武町だからこそできる無角和牛の生産に向けて、町内外の美味しいものを作る人々にご協力いただきながら進めています。
次はいよいよ、実際に飼料として仕立てていくフェーズです。